Renegades Steel Band Orchestra
May 2, 2008 7:16 pm
Renegades Steel Band Orchestraを観た。
スティール・パンを中心に、総勢20名で編成されている彼らの繰り出すサウンドに
東京国際フォーラムのセンター広場は瞬く間に人で埋め尽くされた。
ビールを片手に揺れてる人や、演奏を聴きながら寄り添うカップル。
小さな子供は飛び跳ね、仕事帰りのサラリーマンはライブの熱気に思わずジャケットを脱ぐ。
ビルに囲まれた一角での出来事。
明らかにいつもとは違う情景。
一体となった人々は、歓喜の声と共に両手を挙げ、左右に振り続ける。
二度のアンコール後も、「ソレ」は止む事は無かった。
会場で僕の隣にいたスーツ姿のグループ。
見るからに自分より一回りも二周りも年上の、いわば「人生の大先輩方」。
楽しそうな満面の笑みに、両手を挙げ、発する言葉の意味は分からずとも演者と一緒に大声で合わす。
失礼ではあるが、この「先輩方」はスティール・パンの事やメンバーがどんな国からやってきたか知らないだろう。
演奏していた彼らのとっても、集まった人々のほとんどはファンでもなければ、彼らを知っている人などほとんどいないだろう。
そんな事はどうでもいいのだ。
そんな事よりももっと大切で素晴らしい事が起きたのだから。
言語を使わずとも、国や思想を越え、一瞬にして同調、共有できるという事。
こんな純粋で奇跡的なことを起こす事ができるのです、僕たちも。
今、世の中は、広い世界は、難しくなる一方だ。
しかし、小さな島国の、ビルに囲まれた一角で人々が繋がる小さな幸せと純粋さとパワーが産まれた。
僕らもまだまだ捨てたもんじゃない。
「Renegades Steel Band Orchestra」